恋はエスプリ
「ボーイフレンドisベター」(白泉社'86)所収
マンガ家の卵の女の子リタ・ミツコと医学生ジャン・ポール・シゲオミ・ハスミの恋を昔の少女漫画風に浪漫チックに描く一篇。
ロマンスの定型をきっちりトレースすることで笑いを誘うという「スチュワーデス物語」的な作品。まんがコンテストに出しても落選ばかりの少女ミツコ(ちゃんとベレー帽を被ってる)は、上野の森でスケッチの筆を走らせていた若き医学生ジャンと、ある秋の夕暮れ、偶然に出会うのであった。ジャンには幼くして死に別れた母がおり…エトセトラ・エトセトラ。おフランス的な登場人物たちが途中で見に行くライブが、渋谷公会堂のトーキング・ヘッズだというのがなんか笑う。
入選すればパリにいけるまんがコンクールなんてあるのか、しかし。しかも船で出発してるし。
まあパロディなのだけどステロタイプな物語の持つ力ってのはきっちり発揮されてて、そういえば"ステロを恐れない"ってのもこの作者の美点だよなあと思う。
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